三角寺 ← 仙龍寺 → 雲辺寺
 


仙龍寺 別格第13番 第65番奥之院
(せんりゅうじ)
護摩岩窟 旧奥之院?
(ごま - )
愛媛県四国中央市
仙龍寺
護摩岩窟


現在は三角寺の奥之院ですが、五来氏によると「もっと上」に旧奥之院があり、その旧奥之院がもとの辺路修行の霊場で、修行者は仙人堂へ下って滝行や窟(いわや)籠りをしていた。時代が下ると、遍路の便を図って弥勒菩薩をまつる末寺の慈尊院へ本尊の十一面観音を下ろして三角寺と称し、行場も仙人堂を仙龍寺として独立して宿坊化した。とのことです。「もっと上にある旧奥之院」は「護摩岩窟」だと思われます。

こちらで納経帳を入手し、はじめて墨書朱印をいただいた思い出の霊場です。駐車料は無料です。 ※ 標高は手持ちの高度計によります(扱いは不慣れ)


三角寺から1km地点で通行止めになっていました。が、結果的にはこの迂回路が近道でした。


三角寺方面を振り返ったところ。


迂回の道から本道に合流。


堀切峠 / 三角寺から約3km。手持ちの高度計では標高約500m。キャンプ場の案内にひかれて道草をしました(山頂方面に右折)。


キャンプ場(山頂)に向かう途中で三角寺と仙龍寺をつなぐ「へんろ道」が車道を横切っていました。標高は約940m。この道を利用するお遍路さんはどのくらいおられるのでしょうか。堀切峠の車道では若い歩きお遍路さんに会いました。


堀切峠から約7km下ると国道319号に出ます。国道といっても峠からの道と同じく一車線の舗装路です。右折して上流方向に進みます。約3.5kmで仙龍寺に到着します。国道沿いの駐車場にはトイレがあります。ビバーグポイントです(あくまで緊急時)。写真は駐車場とトイレ。


断崖に建立されています。標高は約250m。現在は一車線とはいえ国道に面しており、前面には新宮ダムが水をたたえて穏やかな風景をみせています。


本堂 / 重厚な構えです。


靴を脱いで入ります。お参りは3ケ所の階段を上がります(納経所とも)。



木材がふんだんに使われています。なごみます。



左が仙人堂、右上が弥勒堂


さらに上ると「清瀧」に続くようです。


空海が修行されたという岩窟へは手水舍の脇の石段を上ります(岩窟は山の方にあるとのことだったので、とりあえず、山に続いているように見えるこの石段を上ってみることにしました)。




しばらく上ると岩窟(護摩岩窟)を案内する石碑に到着しました。「第六十五番奥之院」と刻まれていることから旧奥之院(もとの辺路修行の霊場)だと思われます。現在は仙龍寺が三角寺(65番)の奥之院です。


分岐した細い道を谷に向って下ります。小道の状態やまわりの様子から心細くなりましたが、ここまで来たら進むしかありませんでした。


薄暗い谷間に設けられた小さな石段を進みます。


石段を上がると左手に岩窟が現れました。心の準備が出来ておらず、驚きと感激が一度に沸き上がりました。思わず「南無大師遍照金剛」の御宝号を何度も唱えてしまいました。 ※画像は合成しています。


岩窟の内部の様子。何も見えないのでストロボを使用しました。撮影の前にお願いをしましたが、よくなかったようです。下山中に足を滑らせて転倒しました。これまでどおり、神仏にはストロボを使用しないことにしました。


岩窟内から開口部を望む / 谷間の岩窟です。岩窟の奥行きと高さはともに4mくらい、幅は1.5mくらいです。 ※画像は合成しています。


開口部には山水が滴り、清浄感があふれていました。


満たされた心持ちで仙龍寺を後にしました。



仙龍寺


岩窟(旧奥之院、このあたりだと思います)